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2007年7月30日 (月)

羽蝶蘭の献花④

捕り物事件の後、セグが褒めまくられたのは言うまでも無い。「えらかった!」と頭をなでられても跳ねるでなし甘えるでなし、分からないのかなーと思っているとさにあらん。ある時、セグのノミ取りをしていると、何時ものようにクマはセグが残した餌を、バクバク食べていた。ノミとりも終わり「はいよし!」と言うと、パンと飛び起きたかと思う間もなく、クマの背中に馬乗りになった。眼にもとまらぬ速さで何が起きたか分からない「ギャギャギャギャァーン」とけたたましい悲鳴を上げてクマが転げるが、離さない「こらセグだめ!」と叩くとようやく離して、セグの口は血だらけ、クマの首も血だらけ。そんなことがあってから、セグが残した餌をクマが食べようとすると、せぐは唸り声を上げてけん制していた。見てみると小さなセグの腹が怒りに波打っている。そうするとクマは手出しができず「ミャアーミャアーキャンキャン」といかにも情けない甘え声を出して飼い主を呼び、見張りをさせておいて、安心してバクバクと餌をゲット。クマもクマなりに考えているのである。セグはこの家が気に入って居ついた訳ではなかったろうと思う。他に受け入れてくれるところが無く、生きてゆくために仕方の無い選択だったろう。それに引き換えクマは、他愛もなく、仲間ができた事を喜んで、じゃれ付いて遊んでいた。ある時、離れたセグを連れて帰った。道路から家に入ろうとすると、セグが立ち止まってちょっと踏ん張った。クマがいやで仕方が無いのである。「セグちゃんセグちゃんの本当の名前は何ていうの?セグちゃんみたいないいワンはおとうさんもおかあさんもセグが大好きで、捨てたいまもセグのことを思い出して心配しているか知れないな、おうちに帰りたいだろう・・・」思わずそんな言葉が何度も出た。セグは若い、いまにクマがいなくなる時がくる、その時は手を掛けてやれる。そう思っていた。そのセグが突然死んだ。(以下次号)

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