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2009年1月17日 (土)

咲分け余談

花を扱う仕事として、長く経つと色々な経験をする。皆この花はどこから仕入れてきたのかと聞く、あなたは農業大学をでて免許を持っているのかと言う者がでる。これは誰がやっているのか、誰がこの植え込みを作ったのか。と始まる。「私です」というと「うわー!」という「私ではありません」というと「そうでしょうね」という。ゲームをやっているわけではないが、どこから仕入れたかどこの店に売ったかと詮索を始める。何年にもわたってしつこく同じ話題をする人も居る。こっちは馬鹿正直でつい口から出る。それに対し「違うとどこそこの誰が言った」と始まる。そこまで来るとこっちは沈黙する。これ以上いえば人を傷つける・・・・・お前達はここに何しに来た。花を買いに来たのか。それとも珍しい植物を観察に来たのか。それとも・・・それともそうだ、こういうこともあった。年配の夫婦が来客した0012 が、栽培の難しいアツモリソウを買っていった。次の年にはでてこないと3年つづけて買って行って4年目「こんな次の年に腐るような不良品をうって今度は大丈夫か今度は大丈夫かと散々無駄金を使ってしまった。こんな店、もうコンリンザイこないからな!」とまくし立てる。珍しい剣幕に、吃驚して聞いているとその奥さんが「私が除草剤を掛けたのよついうっかりしてしまったのよ」と消え入るような風情でぷつぷつとつぶやくのである。私に言うでもなく夫に言うでもなくである。それを聞いていて、滑稽というか哀れというか「奥さんが除草剤を掛けたといっていますよ」といえばどうなるかその結末に傷つくその妻が哀れで、ただその珍しい夫婦の存在を観戦させて貰った。夫は妻に向かい「いくぞ!」と一通りの腹いせをして、どうだ俺は豪いんだ見たか!というように胸を張って出て行った。妻はすごすごと従った。このように直接妻と話ができずに、何かを介して自分の意思表示をする。卑劣というか芸が細かいというかこういう人間は日本人に良く見かける。といっても世界をまたに駆けて歩いたわけではない。夫が妻を教育するこういう教育の教材に結構お役立ちをさせてもらっている当園である。去り行くうしろすがたを見つつやや太り地味で背が低いのこの男性のズボンの裾は短めに切られて、荒くくくられている、その離れても分る糸目を見つつ、この人が夫のための手仕事という事が良く分る。このズボンの裾の印象深さがえもいわれぬマッチングだった。・・・・・ 我々はしっかりと現実を見てそれと向き合う事が嫌いな人種だろうか?すべてを知った上で改善する。受け入れる。それができにくい。皆弱い人間なのであろうか。そしてその弱い人間を際限もなく悪態もつかず人心を支えてゆく、花と緑が存在すると言う事。このように当園を訪れる人の目的と本心は数知れず。こんな珍しい花を持っているという自慢をしたい。この花の出所掛け合せのルーツを得々と語りたい。会のメンバーを引き連れて偉そうな先生?が得々と間違った花の説明を始める。それを黙って聞く苦しさといったらない。有名な店で特別分けてもらったと自分の存在価値を示したい。こんな山奥の人口600ぐらいの変んな狸だか猫だか分らないようなものがやっているような店から買ったなんていうのは恥ずかしいというあからさまな態度。この際はっきりと夏目漱石に聞いてもらいたい。我輩我輩と言うあれは猫ですか、本当にまだ名前がないのでしょうか?と・・・・・脱線しましたな。・・・・我輩はそれを見ながら、この人が本当に好きなものは花ではない花の向こうにある何かなのだと感じる。その何かのために生きる花の存在をありがたいと思うか哀れと思うか存在の語りつくせぬ残りの9部と思うかそれはその人の力量でしかない。いやだなと思うことにも含まれる教材。それを見つけることができるか、残る9部のうちの3か5か?今年は丑年。牛という文字は当て字という事を今日知った。牛といえば牛は水を飲んで乳を成し、蛇は水を飲んで毒をなす。という諺かなんか聞いたが毒も3年のアツモリソウを買って、四苦八苦対処を考えた芸の細かい旦那に会えば薬にも変わるだろう。どんな事も存在価値があるんだろうよ。

アーヤレヤレ終わりにしょう。

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