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2014年4月 1日 (火)

ツツジ・フォトグラフ

ご存じこれがシロヤシオツツジ。クリックすると拡大します。2段階に拡大。

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清楚一言。

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よく日が当たる崖の上のシロヤシオツツジは、葉の先端に覆輪状に紅をさす。それがまたきれいだ。犬越路方面は、熊笹の峰あたりから、どうだ!と言わんばかりに咲くし、西の稜線は、上ばかり見ていると道を踏み外す危険があるほど、びっしりと登山道の両脇を埋め尽くす。数年に1度の花盛りというが、昔は、10年か15年に一度といわれる満開のサイクルだった。然し、大気汚染や鹿の食害、オーバーユースと共に木が枯れ、下草や小灌木に太陽光線が届くようになり、過酷な自然環境に、ツツジも頻繁に花を咲かせるようになった。

2013年は毎年、満開に咲くミツバツツジがつぼみのままが多めだったが、それでも結構咲いた。

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林道筋では4月の中ごろから、ちらほらとミツバツツジが咲き始め、ツツジ新道の稜線では半ば過ぎには咲く。


山頂付近のトウゴクミツバツツジが咲き終わるまで、ツツジの宴は2か月ぐらい続く。

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これは、北の稜線だが、2013年6月、この時期に見たこの景色はすごかった。


Img_6464sたった、数秒かもしれないが、雲が滝のように、それも下から上にと這い上がった。どーーーん!という感じだった。口でいくら説明しても、それは、伝わらないだろうと思う。今度は、あわてないで上手に撮ろうと、待って見ても、その景色は2度と出現しなかった。

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逆登った雲に隠れた山の前で、ツツジが咲いている。ただこんな・・・・。

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この稜線からは、富士が素晴らしいが、花の咲き加減、天候加減、日照時間とシャッターチャンスが難しい。それ以上に、安いカメラと当方の腕の悪さが、致命的。

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シロヤシオと富士山。

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袖平山と三つ葉ツツジ。

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この地点の此の大木は毎年狂いなく咲く。

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見事な大木は山頂付近。まだ、7分咲き。このころ西の稜線ではかなり咲進んでいる。

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満開!やがてシロヤシオツツジがミツバツツジにバトンタッチして萎れてゆきます。

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木道は花のトンネル。

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花の下を、ゆっくり歩く・・・誰もいないときは、この空間はたった一人の世界。霧雨の日は絶え絶えと鳥の声が遠く・・・そして鹿・・・。

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向こうも興味津々。野生です。決して近づかない。

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6月の声を聴いたというのに、霧の中に雪が降るようです。ひやひやと果てしなく、花と寒さが身にしみる・・・。

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霧の中にゆったりと風に揺れるシロヤシオの枝は、まるで、寄せては返す波のようで・・・八潮という文字はまさにそこからきているのかも????。大昔の人は、それを見たのでしょうね、きっと・・・。
今生きて、ここに立っている必然。なぜ、こんなにつらい極寒の山に居続けるのか・・・・「このためだよ・・・・」と!自問自答している。今ここにいるという、命と存在の確認。
「長く生きるばかりではなく、いかに生きるかということだ」と、誰かが言った。いかに生きるか・・・たった1と月半ばかり、花咲く山にいて、どうこうという訳ではないだろうが、ここに配置されたひとつの命が、物思う一瞬を授かったということだろうか。

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・・・・しだれています。

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しだれているのです。花が重いのか・・・・それとも・・・・。

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ミツバツツジはシロヤシオほどしだれないのです。

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見上げれば、曇天の空を埋め尽くす、淡緑白。

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丸い個体差の花びら。

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これも紅白の競演・・・・ちょっと左の・・・・

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ここもさらに花が続き、見渡す限り花の楽園。

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これは、桧洞丸ならではの景色か・・・・バイケイソウが地面を埋め尽くし、鹿の食害から守られ、かろうじて崩壊を免れている地点。
木があるから、展望が利かないので、いまいちつまらないという人がいるが・・・かなり多いが、東京タワーに登っていればいいのにと思うのは私だけ??

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稜線の大木が、どぼどぼと、白い塊になって落ちるように満開になる。

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ここはもうちょっとで満開・・・。そして・・・・満開になると・・・。

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こうなる。ここも凄くて、奥の方までツツジが咲いている。振り返っても花、見上げても花。つまりこの山は広いのだ。ピークという感じのとがった山でない。よくも言ったもんだ檜洞丸。丸いのだ。広くて大きいのである。

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訪れる青空の日、そんな時はまぶしくて目が痛い。葉の緑がだんだん上の方に攻め上げて・・・花の終わりを急がせる。快晴の日は、極端に花がしおれる。晴れた時の乾燥度合いは、平地とは比べられない。咲いていた花は皆しおれ、つぼみは先端がしおれて、花弁が癒着して開かない。霧がないと、花はうまく咲かない。曇りが続かないと花の命は短い・・・。それが、2か月も楽しめるのは、絶対数が多いから。どこかしらが咲いてくる。

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ツツジの間から見える、同角ノ頭。だんだんツツジも葉が広がり、終わりに近づいてくる。バトンタッチされたミツバツツジがわが世の春と満開を迎え、そして終わりになる・・・・・。散り残る花を求めて、稜線を行けば・・・

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咲き残りのシロヤシオに、ミツバツツジが木漏れ陽にチラパラ・・・!

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まだヤシオも・・・?咲いている・・・。

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明暗を分ける、此処と、其処・・・。

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そしていよいよ2か月に及ぶ、小屋番勤務が一時下山の頃、花が散り盛る。

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ここも。

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ここも・・・・・。

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ここも。

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そしてここも・・・長い間、風雨に耐えてよく咲いてくれました。様々な歳月を通り過ぎて、今はただ・・・・言葉もありません。ありがとう!誰もいない山に頭を下げる。 

えぐられた登山道、掘り上げられて、根を剥き出した瀕死のシロヤシオ、崩れた階段、そんな写真も撮りながら、この山を見つめる、行き帰りの時間・・・・。Img_5381s
この悲惨な山が、シロヤシオ咲く山なのだ。間違いなく枯れてゆく道を歩いてる。

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踏み荒らされた登山道。

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楽しく快適な登山のための登山道とは程遠い現実。この外れたカスガイが危ないのです。
時は流れ、山は荒れ、いずれ人は死にます。然し、早々と死ぬものがある。それは人の心です。そして、活きるのも生き続けるのも、また人の心です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   ・・・   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「檜洞丸のシロヤシオ見たことある?」
「シロヤシオって…?」
「そう・・・見たことないんだ」
「・・・・・・」
「今年は、見ておいた方がいいと思うよ、近いうち、きっと花が咲けない時が来る・・・」

芽吹き始めるかの神の川で K 氏に 2014年の春、理由も言わずに語った。

山が荒れるから、この山に来ないで!でもこの山の素晴らしさを見て!声にだして言えない、この矛盾した思いが、胸の中をかきむしる。この山をいたわるものだけに来てもらいたい。そんなことはあり得ない話だと分かっている。せめて、花を見て、そして足元のむき出した木の根を見てもらいたい。そして自分たちが、どんな山への接し方をしたか考えてくれたら、どれ程ありがたいか・・・・しれない。

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